コラム
~オリーブに魅せられて~聖なる油オリーブオイル
今から5千年前、地中海の東方フェニキアやパレスチナ地方(中近東)ではすでに栽培が始まっており、ダビデ王が法の下にオリーブを保護していた歴史の記録が残されています。度重なる民族の移動や領土の発見、征服、交易によりエーゲ海岸一帯、ギリシャからシチリア島、イタリア半島、北アフリカ、南フランス、スペインの各地へとオリーブの栽培は広がっていきました。
オリーブの原型は油分の少ないものでしたが、次第に油分の多い品種に改良されていきました。
中世に入りローマ帝国の繁栄の礎となり300年もの間、時の権力者によって手厚く保護されてきました。16世紀にはオリーブはスペイン船で新大陸アメリカへ運ばれ、中南米の各地へと伝播してゆき、現在では世界32カ国に及ぶ地域でオリーブは栽培されオリーブオイルがつくられています。イタリアでは今でも唐辛子でつくるペペロンチーノオイルを聖なる油(オリオサント)と呼ぶ地域もあります。
からだにやさしいオリーブオイル
オリーブオイルは酸化しにくく、揚げ油で使う場合他の油、バターやてんぷら油より発煙点が210度と一番高く傷みづらく、からっと揚がり美味しくなりそして繰り返し使える事によりとても経済的です。
又、バターなどの動物性脂肪にはないオレイン酸やリノール酸がおおく含まれ、心臓病や動脈硬化の原因になる悪玉コレステロール値を低下させ、善玉コレステロール値を上昇させる効果があることが実証されています。
胃の粘膜を保護し、消化、吸収にすぐれ整調作用があり、成長期の子供の骨の発育を促し、カルシウムの喪失を防ぎ骨や肌の老化を予防します。ビタミンやポリフェノールなどの抗酸化物質が多く含まれ、最近ではオリーブオイルの三大味、苦味、辛味、渋みの一つである辛味が風邪薬の抗炎症剤と同じ仲間の成分であるオレオカンタールが喉の炎症を抑える働きがある事が発見されました。昔からイタリア人が風邪をひくとオリーブオイルを飲む訳がわかりました。
万能調味料オリーブオイル
こだわりのオリーブオイル
オリーブオイルの生産者は樹齢数百年のオリーブの樹を保有する名門農園やオリーブオイル協会会長である伯爵家がつくる最高品質のオリーブオイルを取り扱っています。
又、最近ではオリーブオイル協会から世界中のすぐれた生産者に贈られるマスターオレアリの称号をもつグラコ社がつくる2009年に世界オリーブオイルマスターズコンテストで金獅子賞を獲得したコッリダウ二エキストラ・バージンオリーブオイル“イル・デノチョラート”を発売しました。これは単品種の実を収穫後24時間以内に種を除き、果肉だけでつくったオリーブオイルで、タンクの中で自然沈殿した上澄みだけをノンフィルターで瓶詰めした商品です。
グラコ社がつくるフレイバーオリーブオイルの味の良さの秘密は上質なエキストラ・バージンオリーブオイルをベースに香料ではなく新鮮なレモンや生のハーブを使用することです。レモンフレイバーオイルは最初にレモンとオリーブを一緒に搾ってつくられます。バジリコとペペロンチーノは木綿の袋に入れ、オリーブオイルのタンクの中で数ヶ月間浸して時間をかけて香りづけされます。時間をかけることによって香料とは違った、より自然な味に仕上がるわけです。イタリアでは昔から聖なるオイルと呼ばれ、タバスコはなくオリーブオイルに唐辛子を入れてパスタやピッツァにかけ辛さと香りを同時に味わいます。まだまだ未知の可能性を秘めたオリーブオイルをぜひ家庭の料理の食材としてお役立てください。
LECTURE
オリーブオイルを使いこなすコツ COME SI USA “L`OLIO DI OLIVA”
これだけ使い方がたくさんある植物油はオリーブオイルだけです、調味料から揚げ油までご使用できます。
お豆腐にかけてお塩をふったり、納豆にかけると美味しくなります。お醤油にも合います。
イタリア人はフルーツジュースと言っています。イタリア料理に限らず普段の家庭料理にお気軽にお役立てください。
新しい使い方を発見された方は、ぜひご連絡ください。

1.調味する CONDIRE
バターの代わりにパンにぬったり、ドレッシングとして和えたり、調理の仕上げにふりかけることで味わいは一層深まります。温野菜、カルパッチョ、ピザ、パスタやスープ料理の仕上げなどに。2.炒める SOFFRIGGERE

3.漬ける MARINARE

風味のよいオリーブオイルにレモン果汁と塩、コショウを加え、肉に下味をつけます。
■イタリア野菜の炭焼オイル漬
4.蒸し焼きにする CUOCERE

5.揚げる FRIGGERE

オリーブオイルの威力が一番発揮されます。
6.生地をつくる IMPASTARE

ふっくらと口あたりもソフトに仕上がりしかも長くフレッシュ感が保たれるので、ケーキ作りにはとても重宝です。
パイ生地はサクッと香ばしく、ドーナッツやパンは軽くしっとりと出来上がります。
7.瓶詰めにする PRODOTTI CONSERVATI

■イタリア野菜の炭焼オイル漬
オリーブオイルレシピ Back Number
オリーブオイル講座
●オリーブオイルと健康 | ●オリーブオイル製造方法 | ●オリーブオイルの見分け方 |
●イタリアのオリーブ生産量 | ●イタリアのオリーブの品種 | ●オリーブオイルの美味しい使い方 |
●プーリアの英雄フェデリコII世 | ●オリーブの女神アテナ | ●イタリアオリーブオイル原産地保護地域 |
●バーリの守護聖人サン・ニコラ | ●イタリアのオリーブオイル法 | ●イタリア人が風邪をひくとオリーブオイルを飲むわけ |
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